『人類は衰退しました』(3)/その1・固有名の欠落

長い文章を書くのは久しぶりなので、どこまでちゃんと書けるかわかりませんが、これから書いてみようと思うのは、田中ロミオの小説『人類は衰退しました』について。しかも第3巻、という実に中途半端な巻数だし、出たのはもう2年近く前なんですが、当時読…

2009年11・12月の営業報告

■はあ、あと30分ほどで2009年も終わりというタイミングになってしまいました(というか、更新する頃には年が変わりそう)。バタバタとしていると、時間が過ぎるのはあっという間ですね……。そんなこんなで、今年最後の更新です。 ●『Phantom〜Requiem for the…

2009年8・9・10月の営業報告

■気がついたら、もう3ヶ月も経っておりました……。大物の仕事が立て込んだのもあるんですが、Twitterでちょこちょこツイートしてると(http://twitter.com/camiroi)、仕事以外の「文字書き欲求」が解消されちゃうところもあり。いやまあ、それじゃダメだろ…

2009年6・7月の営業報告

■はああ……。なんかもう、いろいろテンパっていて、まったく更新する時間が取れません。ホントは仕事の報告だけじゃなくて、いろいろ書きたいこともあるんですが。 ■てなわけで、ちょっと気分転換に最近読んだ本の話題を。1冊目は、ドゥエイン・スウィアジン…

2009年5月の営業報告

■ゴールデンウィーク前くらいまではバカのように忙しかったのですが、ここ1ヶ月くらいは比較的のんびりとした日々。「こんな時間があるときでもなきゃ、やんねえしなあ」と思って、前々から懸案だった田中ロミオ『人類は衰退しました』第3巻をめぐる文章を…

2009年4月の営業報告

■去年、お手伝いさせていただいたお仕事のひとつに『レオナルド博士とキリン村のなかまたち』というフラッシュアニメがありました。詳しくは、http://www.ften.jp/movie/virep_cm.htmlをご覧いただきたいのですが(web版の動画もあります)、テレビ東京系で…

2009年3月の営業報告

●『ポケモンを創った男』(メディアファクトリー)■ご報告がギリギリになってしまいましたが、以前、太田出版から出した田尻智のインタビュー集『ポケモンを創った男』が、このたび文庫化されます。ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、田尻氏は、いわ…

取り急ぎ訂正のお知らせ

●『ユリイカ』2009年4月号(青土社)■先月末に発売された『ユリイカ』(特集/RPGの冒険)に、「システムと戯れること、物語を読むこと」という文章を寄稿しました。その文中で『ローグ』の発表年を「1975年」としているのですが、どうもこれが間違いのよう…

2009年2月の営業報告

■『スパイダーマン』や『ダークナイト』『アイアンマン』など、アメコミの映画化が多いのは最近に始まったことではないですが、同じ事務所のデザイナーであるコヤマシゲトくんから勧められたこともあって、最近、ちょこちょことアメコミを買い始めました。前…

2009年1月・後半の営業報告

■イベント「アニメの門〜場外乱闘編〜」の落穂拾い的に、宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』について書き始めていたのですが、想像以上に長くなりそうだったので、一時中断。最近、年を経るごとに筆が遅くなってる気がします……。 ■で、1月中にリリースされた諸…

新房昭之監督作をめぐって

■先日告知をした「アニメの門〜場外乱闘編〜VOL.6」、無事終了いたしました。おかげさまで、大勢のお客さんにご来場いただけて、ホッとひと安心。会場で発表された、アニメ十大ニュースの詳細は、藤津さんのサイトで紹介されています(http://blog.livedoor.…

2009年1月の営業報告

■年が明けても、あまり何か新しくなった気分がしなくて、相変わらずダラダラとしていますが、そういえば! 来週末、アニメ評論家の藤津亮太さんが主宰するイベント「アニメの門」に出させていただくことになっていたのでした。 アニメの門〜場外乱闘編〜VOL.…

おめでとうございます

■新年、明けましておめでとうございます。というか、本当は年末に一度、更新するつもりだったんですが、ダラダラしてたら年が明けてしまいました。テヘ(照)。ダメだなあ……。ホントは『ポニョ』のことだったり、『思想地図』第1号に掲載された黒瀬陽平の論…

2008年11・12月の営業報告

■なんだかもう、すっかり年の瀬ですねえ……。バタバタと忘年会シーズンに突入しておりますが、先日、小学館ガガガ編集部の謝恩会にお邪魔しました。で、二次会会場を出た路上で、編集m氏から唐突に「宮さん! こちら、××さん!」と、若い男子を紹介されて、…

2008年10月の営業報告

■ぐはあ、忙しいのにかまけて、営業報告さえアップできないという、この惨状。先月のお仕事紹介です。 ●『かのこんコンプリート』(メディアファクトリー)http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=20778西野かつみの同名ライトノベルを元にした…

2008年9月の営業報告

■先月に引き続き、9月度の営業報告です。先月は、イレギュラーな仕事はほとんどリリースされなかったのかな? ●『劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇』劇場パンフレットhttp://www.gurren-lagann-movie.net/9月6日から公開中の劇場アニメ『天元突破グレ…

2008年8月の営業報告

■1年ぶりの更新が、営業報告というのもどうかと思うのですが、なんかここのところ立て続けに、関わった書籍等が発売になったりしてるので、まとめて挙げておきます(8月下旬〜9月頭まで)。●『脳Rギュル ソラと耳にルルとパラソルに囁くカゲ』(小学館) …

『時かけ』の危険性について

■うわー、気がつくともう半年以上も放置してしたのか……。どうにもこの筆不精を直したい。てゆうか実は、去年公開されたとある映画について書こう書こうと思いながら「いや、もう一度劇場で確認してから書こう」とか「絵コンテ集をチェックしてから書こう」と…

映画は(やはり)恐ろしい

■またしても、話のネタにしてしまって本当に申し訳ないのだが、『ニュータイプ』に連載中の、藤津亮太のコラム「アニメの門」を読んでいて、「んー?」と思ったことがあったのだった。件の記事が掲載されていたのは、2006年11月号。「B級映画のパラドックス…

わからないのはいいことかもしれない

■たとえば。僕が激しくイライラしてしまうのは、“ここ数年、「映画」というものが気になっているんだ。「映画って何なんだろう」みたいな事を考えたりしているわけ”なんていう発言を読んだときで、しかもそのあとに“映画が分かってないと、アニメも分からな…

またイベント告知です!

■えー、またイベント告知ですみません。今日(12日)の夜、ロフトプラスワン (http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/)にてイベントをやります! 「bootleg! Vol.8〜『●●●』非公式ナイト」 「公式以上の非公式イベント」をコンセプトに、話題性のあるアニメー…

久しぶりにゲームの話

■「続きを書く」とか言っておいて、放ったらかしになってますが。まあ、気が向いたときに更新、が基本方針なので。申し訳ない。 ■で、全然別の話。久しぶりにビデオゲームの話です。稲葉振一郎さんのとこのはてなダイアリーで、「ビデオゲームと公共性」につ…

こんなイベントをやります!

■たまに更新したかと思えば、自分のイベント告知なのですが。 ポンコツのかがく presents 「日本のテレビゲームが危ない!!」 LAから秋葉へ直行!? 去る5月にアメリカで行われた 世界最大のゲーム見本市の話題から洋ゲー最新事情、 話題のプレイステーション3…

人の話を聞け

■これはもうずいぶん前に書いたことの繰り返しになってしまうのだけれど、この間、事務所のコヤマくんとご飯を食べに行って、そこで再び「世界の話」と「人間の話」という分類について、考え直してみたりした。 ■「世界の話」というのは、つまり「神話」とい…

僕の書く下手な詩はたぶん世界を救えない

■いつまで「あけて」んだよお前は! って話なんですけども、そうはいっても書きたいことねえなあ、てゆうか、書きたいことはあってもなかなかまとまんなくて、とはいえウダウダやってると2ヶ月くらいはアッという間なので、とりあえず書く。なんとなくいつも…

笑顔の硬いお姫さま

■あけましておめでとうございます。約1カ月に1回更新がすっかり定着してしまった感じですが、今年はもうちょっとペースアップしたい所存。 ■去年の後半は、ずーっと“ニューウェーブ”と呼ばれている音楽について考えをめぐらせていることが多くて、それはもち…

『テヅカ・イズ・デッド』を読んだ

■『スタジオボイス』マンガ特集の座談会の帰り際、伊藤剛さんがちらっと話されていて、とても楽しみにしていた『テヅカ・イズ・デッド』を、ようやく読み終わった。すごく面白い。そして「うーん……」と考え込んだ。 ■彼が、この本で展開している問題意識とい…

目に見えるものはすべて風景

■日記でもブログでも掲示板でもいいんだけど、インターネットで交わされてる言葉のあり方って「何かに似てるなあ、何だっけかなあ……」と思いつつ、今年のお正月、実家に帰って母親から「パソコンの調子が悪いのでちょっと見てよ」と言われて、ちょこちょこイ…

予防注射

■僕が出版社で働き始めた頃、よく耳にしていた議論があって、それは「テレビゲームは商品か作品か」という議論。だったのだけれど、僕には何が問題になっているのか、ずーっとピンとこなかった。というか、今だにピンと来ていなくて、それはつまり僕にとって…

この電車は君たちをどこまで乗せていくのかな?

■……というのは、この間、最終電車に乗ってたら、前の席で仲のよさそうなカップルが肩を寄せ合って眠っているのを見て思ったこと。荒れてるなあ、俺。 ■前々から噂に聞いていたユリイカ増刊『オタクvsサブカル』が、書店に並んでいるのを発見。ふーん……と目次…